- 「毎日出社する時に気分が落ち込む」
- 「気が滅入ることはあっても、気分が上がることはない」
- 「みんなどうやってストレスを解消しているのか知りたい」
このように思ったことはありませんか?
一般的に、気が滅入るとは「嫌なことや失敗によって気持ちが沈み、憂鬱になる」ことを指します。気が滅入ることでうつ病などの精神障害を引き起こすおそれがあるため、日頃からメンタルヘルスをケアする必要があるのです。
この記事では、仕事や家事、その他普段の生活の中で気が滅入ったときに試してほしい5つのストレス解消法・対処法を紹介します。
目次
気が滅入っている時のサインとは?
うつ病などの精神障害は、身体的な病気と異なりいつ発症していたかが分かりづらいため、自覚症状がなく発症しているケースが多いです。
事実、ある大学の論文でも「うつ患者は最初からうつ気分を訴えて医療機関を受診することはまれであり、多くは身体的な自覚症状を最初に訴える」と解説されており、これを仮面うつと称することもあります。
次のような症状が見られる場合は注意が必要です。
サイン1.今まではなかったようなミスが続く
気が滅入っていると注意力が散漫になるため、ミスが続きパフォーマンスが落ちます。
たとえば仕事では、ルーティン業務や誤字脱字、メールの誤送信から業務プロセスのミスなど、細かなものから大きなものまでミスの種類は様々です。
また、プライベートでも物忘れや運転ミスなどが多発することもありますが、他人から指摘されても聞き流してしまうことが多く、結局メンタルの落ち込みが防止できずに精神障害を引き起こしかねません。
サイン2.以前と食事量が違う
ある大学の調査では、うつの特徴として「過食」「甘いものが無性に食べたくなる」と回答した学生が顕著だったとまとめられています。つまり、ストレスを食事で解消するため、気が滅入っている人は以前に比べて食事量が増えたのです。
食事自体は大切なことですが、極端に量が増えれば肥満や高血圧といった成人病に苦しめられ、更にストレスを感じる要因となり得るので悪循環を引き起こしかねません。
サイン3.コミュニケーションが減る
仕事で気が滅入っている場合は、自ずと職場から遠ざかるような行動をとりやすいため、同僚とのコミュニケーションが減ることがあります。また、主婦においては夫とのコミュニケーションや近所付き合い、子供を通した保護者同士のコンタクトも減り、精神的ストレスが蓄積しやすくなります。
社交的な性格の場合はもとより、内向的であっても話しかけなくなる・発言数が減る・誘いを断るなどの自覚があるならば、気が滅入っているおそれがあります。
気が滅入った時のストレス解消法・対処法5選
上記のサインをはじめ、自分自身にストレスが溜まっていると感じたら、早めに解消をしておくことが大切です。
ここで、気が滅入っている時におすすめのストレス解消法を5つご紹介します。
解消法1.一人でできる趣味を探す
一人の時間を作り、気を紛らわせることは気分転換の基本的考えと言われています。
アウトドアでもインドアでも、夢中になれる趣味があれば、気分を紛らわせられるだけでなくメリハリをつけることができます。
趣味がない場合は、映画鑑賞や読書などがおすすめです。芸術に触れて心を動かすことで精神のバランスを整えるのです。また、心を動かすことで涙を流すことは「涙活」と呼ばれ、ストレス解消やリフレッシュ効果が期待できます。
同様に、コメディ映画などで笑うことにより、精神的ストレスホルモンを低下させることもできます。笑うこと自体に健康効果があり、たとえ作り笑顔であっても科学的に健康にいいことが実証されているので、ぜひ試してみてください。
解消法2.睡眠をしっかりとる
心身の健康に最も重要な役割となるのが睡眠です。
大学の研究によると、4〜6時間程度の睡眠を2週間続けることで、脳機能は1〜2日徹夜した時の状態まで落ちているとされています。言い換えると、1日7時間以上の睡眠を確保できていなければ、強いストレスを抱えたまま生活し続けなければならないということです。
「寝たいとは思っているものの、中々寝付くことができない」という人には、睡眠スケジュール法がおすすめです。睡眠スケジュール法については以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
解消法3.自分自身と対話をする
今の自分の気分は一体良いのか、悪いのかを知ることは、簡単なようで意外と難しいものです。第三者から指摘を受け、初めて自分のメンタルの異常に気が付くケースも少なくありません。
メンタルの落ち込みを早期発見するには、自己対話(セルフトーク)が有効です。方法は単純で、自分自身に対して鼓舞するような発言をしたり、優しい言葉をかけたりするといったものですが、カナダの大学ではセルフトークの有効性についてポジティブな研究結果も出ています。
自己対話は、セルフトークに限らず自分を二人称視点で捉えるような「セカンドパーソン・セルフトーク」という方法もあります。気になる人は以下のリンクから確認してみてください。
解消法4.職場とは関係のない人と話す
つらいと感じたことを誰かに話すのは、効果の高いストレス解消法です。
仕事でのストレスを会社内の人に話すと、思わぬトラブルを引き起こしかねませんので、学生時代の友人や先輩といった職場とは関係のない人に話すといいでしょう。話す内容や方法は何でも問題ありません、大切なのは「とにかく自分が落ち着くまで話し尽くす」ということです。
話すことで直接ストレス解消に繋がるのはもちろんですが、自分を客観視できるといったメリットもあります。「自分はこう思って行動したが、結果がこうだったので上司からこのように言われた。この発言にはこういう意図があったのではないか」など、順序立てて話すことは物事の整理にも繋がり、仕事に前向きになれる要素を見つけられるかもしれません。
解消法5.医療機関のカウンセリングを受ける
上記の4点を試しても改善しない場合は、医療機関のカウンセリングを受診するのも手です。
厚生労働省では無料の相談窓口を設けており、こころの健康について電話やメッセージで相談できる体制を用意しています。
また、もし人に相談するのに抵抗がある場合は、スマホアプリでのカウンセリングも可能です。
SELF MINDでは、独自開発されたAIがいつでもどこでもスマホからカウンセリングを行えます。忙しくてまとまった時間を作れなくても、自分のタイミングで安価に利用できるので、ぜひ一度試してみてください。
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気が滅入る前に、気を抜こう
2020年の厚生労働省の労働安全衛生調査(実態調査)によると、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安やストレスを感じている労働者は54.2%いるという結果が出ています。
労働者の約半分が何かしらのストレスを抱え、日々を過ごしています。ストレス社会と呼ばれている現代において、対策をしないままでいればこの数はますます増えていくのではないでしょうか。
つらいときに発散できず、思い詰めてしまうことこそ気が滅入る最大の要因です。
一度きりの人生を楽しむためにも、メンタルヘルスのケアを心がけてみてはいかがでしょうか。
Source:
小西香苗、百武愛子
「大学生における抑うつ症状および非定型うつ特徴とその関連要因の検討」
中尾睦宏
「情報化社会での職場のメンタルヘルスーうつと身体自覚症状との関連ー」
厚生労働省 令和2年労働安全衛生調査(実態調査)