- 「なんか疲れたな」
- 「気分転換したいな」
ふとそう思う瞬間はありませんか?
そんなときは行動を変えてみるといいかもしれません。
ありきたりな提案に聞こえてしまうかもしれませんが、 運動して汗をかいたり美味しいものを食べたり、はたまた「道具」を使うことでメンタルをポジティブにできることがわかっているのです。
気分を良くする6つの行動グループ

気分をよくする行動には、大きく分けて2つのパターンがあります。
発散か、充電か。
発散とは、たとえば運動をして気分転換したり、何かを作って自己表現したりすることを言います。充電なら食事や睡眠といった具合です。どちらをするかによって、気分変化の性質が大きく変わっていくのです。
さらに細かく行動を分類していくと、図1のようにカテゴライズすることができます。

オレンジ色で示した「創造」「改善」「自然」「運動」「摂取」「休息」の6つが、気分を良くする行動グループです。
気分を良くするためには、欲求や生活環境などを含め、状況に応じてそれに適した行動をとらなければなりません。
たとえば、部屋が汚くてストレスを感じている場合は、部屋を片付けることで「改善」され、気分を落ち着かせることができます。また、疲れているときやうっぷんが溜まっているときには、「運動」「摂取」「休息」といった行動をとることで前向きな気分になれるのです。
悩みがあることにより心理的圧迫感が生じている場合は、その悩みの根本原因を解消する以外に、「自然」に触れたり、「創造」 や「運動」といった行動で、気持ち良さや楽しさに心を浸らせることでも気分を改善できることがわかっています。
リフレッシュには歯磨きが効果的?

加えて、道具を使うことで効果的にリフレッシュすることができます。
たとえば歯磨き。
朝晩や食事後には歯を磨きますよね。口内が不快だったり身だしなみを整えるために日常的にしている行動ではないでしょうか。
実は、歯を磨くという行動は、気分を良くするための直接的要因なのです。
歯磨きは、歯ブラシという道具を使って歯の汚れをかき出します。その結果、口の中がスッキリするわけです。歯磨き自体は行動ですが、歯ブラシという道具を使うことによって、「楽しい」「気持ちいい」など、行動中の快状態を誘発する要因になりうるのです。
気分変化の流れを示すと図のようになります。(図2)

歯磨きの他にも、包丁を使って料理をすることは創造に繋がり 、空腹も満たされます。また、掃除機を使って掃除をすることで綺麗になり、環境が改善します。
道具を使う行動パターンは、不満を抱いているときに起こす行動パターンと似ていると言われています。そのため、道具を使う行動というのは気分を良くする、または気分を変化させるために効果的な役割を果たしていると言えるでしょう。
「創造」「改善」「自然」「運動」「摂取」「休息」
この6つの行動グループを組み合わせることで、気分転換法はたくさん見つかるはずです。
もちろん、歯磨きは口内を清潔に保つ上で必要不可欠な行動なので、衛生面でも気をつけなければなりません。
気分が良くなる方法は身近にある

このように、気分を良くするためには様々な行動が存在します。その多くは、私たちが日常生活を送るうえで身近に感じられるものばかりです。
ドライブをしたり
体を動かしたり
ゲームをしたり
お酒を飲んだり
身の回りにある日常的な行動がストレス解消のヒントになります。
「モヤモヤする」「気分を変えたい」なんて思ったときには辺りを見回してみてください。身近なところに気分転換できる方法はきっとたくさんあるはずです。

また、今はスマホアプリでメンタルケアができる時代です。アプリ上のAIロボと会話をしながら日々の記録を残し、ストレスを客観的に把握することができます。使い続けることでロボがユーザーを知っていき、より的確なアドバイスを受けることができるのです。
カウンセリング機能やストレス解消法の提案をしてくれる以外に、ロボとの何気ない会話だけでも気分転換になるのでぜひ試してみてください。
→SELF MIND
source:
【気分を良くする行動と道具の関係解明 】
古沢克仁(千葉大学大学院 )、寺内文雄(千葉大学)、久保光徳(千葉大学)、青木弘行 (千葉大学)