「今すぐにでもストレスを解消したい!」

そう思ったことはありませんか?

ストレスは目に見えないだけに放置されやすく、蓄積すればうつ病などの深刻な精神疾患に至ってしまうおそれがあります。そうならないためにもこまめなリフレッシュは欠かせません。

今回は、メンタルヘルスへの効果が科学的に実証されていて、今すぐ実践できるストレスケアの方法を紹介します。その名も「インターベンション・ブレスレット」です。

「インターベンション・ブレスレット」のやり方

左腕につけられたブレスレッドと時計
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インターベンション・ブレスレットは、アメリカのテキサス大学で考案されたテクニックです。同大学の研究では不安傾向の高い学生にこの方法で介入することで、ストレスの低下と自尊心の向上が確認されています。

やり方は非常に簡単です。

  • 簡単につけ外しができるブレスレットを用意する(指輪や腕時計、ゴムバンドなどでも可)
  • ブレスレットを片手に装着して生活する
  • ネガティブな感情が生じたらブレスレットを外し、もう片方の手につけ直す

ストレスを感じるたびに③を繰り返しましょう。大切なのは、ネガティブな感情が生じた時に事前に決めた行動をとることで、冷静にストレスを認識することです。

研究によると、この方法を3週間続けた被験者は、ストレスへの自覚が芽生えただけでなく、慢性的な不快感が軽減したということです。

ストレスに気づくことが大事

木陰で頭に手を置いて微笑む女性
出典:Unsplash.com

旅行をしたり、趣味を楽しんだり、体を動かしたり……日々のストレスを解消する方法は人によって様々です。

もちろん、自分にあったストレス解消法を実践することはメンタルケアにおいて重要ですが、そのためにはまず、ストレスを受けた時に正しく「気づく」ことが大切です。

日常生活の中でストレスを受けた時、人は「イライラする」「疲れた」などストレスによって引き起こされた状態ばかりに気を取られ、ストレスを受けているという事実を認識していないことが多いとされています。自らが受けているストレスに気づくことができなければ、そのストレスに適切に対処することもできません。

もちろん、カラオケや旅行といった対処でもストレスを軽減することはできます。しかし、ストレスを認識するタイミングが遅くなればなるほど、ストレスの原因や度合いを正しく把握することは難しくなります。そうなると、何をしても完全にはスッキリしない状態が続き、原因不明のばく然としたストレスが心に蓄積されていってしまうのです。

ストレスを効率よく、適切に解消するためには、自らのストレスにその都度気づき、その種類や度合いを把握することが重要です。そのきっかけを作るために効果的なのがインターベンション・ブレスレットなのです。

ネガティブ思考を捨ててポジティブに

手を広げて大地を歩く女性
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インターベンション・ブレスレットは、自分自身のストレスに正しく気づくための方法であると同時に、それ自体がストレスへの対処となるテクニックです。なかなか解消できない、ばく然としたストレスを感じている人にオススメです。

ストレスを溜めないためには、自分に合ったストレスへの対処法を実践することが重要です。これは「ストレス・コーピング」と言って、メンタルヘルスを正常に保つ上で有効です。

インターベンション・ブレスレット以外にも、手軽にできるメンタルケアのテクニックは他にもたくさんあります。自分に合う方法を事前に知っておき、ストレスを感じた時に実践することが、健全で快適な生活を過ごすカギとなるはずです。
→ストレス解消法一覧

また、今はスマホアプリでメンタルケアができる時代です。AIロボと会話しながら心を落ち着かせ、感情を記録することで自身を客観的に見ることができます。話せば話すほどユーザーを知り、より的確なカウンセリングを受けることができる「AIカウンセリング」をぜひ試してみてください。
SELF MIND

Source:

Elke Smeets, Kristin Neff, Hugo Alberts, and Madelon Peters
MeetingSuffering WithKindness: Effectsofa BriefSelf-Compassion Intervention for FemaleCollegeStudentsJOURNAL OF CLINICAL PSYCHOLOGY, Vol. xx(x), 1–15 , 2014)

著者情報

SELF

北里大学医療衛生学部出身の医療系ライターを筆頭に、精神衛生やメンタルケアに特化した記事を得意とする。学術論文に基づいた記事を多く手掛けている。

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