ロボットレストランが流行る?食生活を豊かにするAIや最新技術とは

料理

今や「AI」という言葉は広く認知され、また実際にAIは人々にとって様々な場面で助けとなっています。

医療現場や製造業、お掃除ロボットなど我々の生活をサポートしてくれるAIですが、とりわけ「食」とのかかわりも期待されているそうなのです。

すでに導入されている「食」へのサポート

ひとえに「食」と言っても実際は幅広く、食卓やスーパー、飲食店、工場、果ては農家など様々な場面でAIは活躍しています。

たとえば食卓で活躍するAIなら、ユーザーの好みや状況に合わせて栄養バランスのいい献立を考えてくれるアプリや、料理をカメラで撮ると自動でカロリー計算をしてくれるというような機能も存在します。

店舗や工場など、効率化が求められる場面では在庫管理や支払いシステムなどにAIが導入され、人手不足解消にも役立っています。

さらに農家においては、高齢化に伴う離農や委託によって農地拡大が起こっており、田畑を耕すための自動運転トラクターが導入されているところもあります。田畑の上を飛び回り、画像認識機能で害虫を検知すると自動で農薬を吹きかける農薬散布ドローンも活躍しています。

このように多様な場面で活躍しているAIですが、課題もあります。
もし何らかのきっかけで誤作動を起こした場合、それを制御・判断するのは現状人間の役目であり、作業すべてを任せるにはまだまだ検証・改良が必要になってくるでしょう。

料理人も顔負け?キッチンロボットの可能性

ところであなたは、「Moley」というキッチンロボットをご存じですか?

2015年にイギリスのMoley Roboticsが開発し、「切る」「混ぜる」「茹でる」「盛り付ける」、さらには「後片付け」といった作業までこなす、まさに人間と同等レベルの自動調理を可能にしたロボットです。

二本のアームで食材を扱い、見事に調理していく様は当時世界中で大きな注目を呼びました。

専用のサイトでレシピをダウンロードし、調理時間や国、カロリーなどで検索すれば世界中の料理を楽しむことが出来る、まさに料理人顔負けのロボットですが、コスト面などいろいろな課題もあり2020年時点では実用化には至っていません。

その時のニーズに合ったメニューを提案し、調理してくれるなんてまさに人間のようですね。多くのデータを蓄積し、学習しながら精度を高めていける点において、AI搭載ロボットによる調理は人々の生活を豊かにする可能性を秘めていると言えるのではないでしょうか。

ロボットレストランが流行る時代もそう遠くはない?

また、世界にはすでにオートメーション化されたロボットレストランも誕生しています。中国の火鍋チェーン店では、 キッチンやホールにロボットが導入され、AIシステムによりキッチン、フロント、倉庫といった店舗全体の効率化を図っているようです。

安全管理やメンテナンス含め多少の人材はかかわっているものの、オートメーション化することで人件費の削減ができるという点は大きなメリットです。その余剰分を食材調達やメニュー開発、サービス向上に費やせば客にとってより良い体験を生むことができ、それが付加価値につながることも期待できるのです。

また近年、AIを用いた「味の数値化」に注目が集まっており、データ化することで味の客観性を得ることができるそうです。データを集めて分析することで、性別や年代によってどのようなものを美味しいと感じるのかが分かれば商品開発にも役立ちます。データ化された味を知ることで自分好みを知り、食品を選ぶ一つの手段にもなりそうです。

より良い食生活を送るために、技術発展が期待されるAI

このように、我々の食生活をサポートしてくれるAIですが、前出の通り人の手を完全に離れるにはまだまだ時間がかかることでしょう。

しかし、技術の発展すればいずれは栄養管理や食習慣をAIに委ねる時代が来るかもしれません。ディープラーニングによって得られた情報は確かな根拠となり、人々にとって頼れる存在となるはずです。

人間の手を借りずとも、好みや健康状態、タイミングによってその人にとって最適なメニュー提供してくれるAIの存在は、心身の健康を保つ上で大きな支えとなるのではないでしょうか。

いつでも安心して美味しいものが食べられるのは多くの人々にとっての願いです。その手助けとなりうる技術は、我々にとって必要不可欠になりそうです。


image:Unsplash
Source:
井澤 裕司(立命館大学食マネジメント学部)、山西 良典(立命館大学情報理工学部)
「食文化研究へのAI活用」