するべきことほど後回し?完全主義の人が陥りやすい「先延ばし癖」の罠

足を伸ばす人

「夏休みの宿題はいつもギリギリにやる」
「テストが近いのに勉強に集中できない」

そんな経験はありませんか?

やるべきことをついつい後回しにしてしまい、結果的に提出期限がギリギリになったり準備不足で間に合わなかったり……という人は少なからずいるのではないでしょうか。

でもその先延ばし癖、ひょっとしたら「完全主義」からきているのかもしれません。

完全でありたい、失敗が怖い… 完全主義の側面とは

仕事をする男

完全主義というと、「常に完全でいたい」「意識が高い」「他人に厳しい」といったようなイメージを持つ人が多いと思います。実は、完全主義というのは

①完全でありたいという欲求
②自分に高い目標を課する傾向
③ミスを過度に気にする傾向
④自分の行動に漠然とした疑いを持つ傾向

これら4つの要素で構成されると言われています。
たとえば英語の勉強をするとなったとき、意識としては

①「模試で毎回全て高得点を叩き出したい」
②「今月は単語帳を2冊終わらせる」
③「あの時あの問題が解けていれば、こんなことになっていなかったのかもしれない」
④「この勉強法は、本当にレベルアップに繋がるのだろうか」

というように考えられます。
①から④全てに完全主義の人のストレス原因が潜んでいます。

主に、①②の要素を強く持つ場合を「適応的完全主義」、③④の要素を強く持つ場合を「不適応的完全主義」と定義されているそうです。

ストレスの少ない「適応的完全主義」、ストレスの多い「不適応的完全主義」

ぼーっとする男

では、「適応的完全主義」と「不適応的完全主義」にはどういった違いがあるのでしょう?
学術的には、

「適応的完全主義」
→自分の行動と求める水準の誤差があまりないため、ストレスを感じることが少ない
「不適応的完全主義」
→自分の行動と求める水準の誤差が大きく、ストレスや抑うつ症状が生じている

というように区別されています。
どちらも完璧でありたいという意思が強く、求める水準が高いという面では同じですが、その水準に対して結果が伴うかどうかがストレス度合いに影響しているようです。

何事においても、目標を設定することは生産性や成長にもつながり効果的な施策と言えます。

しかし、高すぎる目標は心身に過度な負担をかけ、強い疲労感やキャパオーバーを招くことにもなります。仕事の遅延や学業不振の原因の一つともなり得るのです。

理想を追いかけていくうちに疲弊し、自分を追い詰めてしまうと、やがて悩みや葛藤を生み、結果的に先延ばししてしまうことに繋がるのではないでしょうか。

自分ルールを作って、先延ばし癖を改善しよう

先延ばし癖を解消するには、自分が強い恐怖や不安などの感情を持っていることを自覚することが大切です。そういった負の感情が視野を狭め、やるべきことを先延ばししてしまうことに繋がるのです。

自分自身を理解し、意識を少し変えるだけで先延ばし癖は解消されるはずです。以下、解消法を2つ紹介します。

1、とりあえず10分やってみる

「時間を決める」というのは効果的な方法です。

たとえば10分だけ作業すると決めたら、まずは10分作業してみましょう。気が乗ればそのまま続けてもいいですし、気が乗らなければ10分でやめて構いません。

やめたとしても、作業をしたという事実を脳は覚えており、それは達成感に繋がります。「やった」という事実を積み重ねていくことで、「ここまでやってやめるのは何だかもったいない」という意識に変化させていくのです。

2、to doリストを作る

壁に貼られるメモ

また、to doリストを活用するのも効果的です。

やったことをリスト化し、可視化することで自分の成果を自覚しやすくなり達成感にも繋がるそうです。to doリストが埋まっていけばいくほど、楽しみながら進めていけるという利点もあるのです。

考え方を変えてストレス軽減を

完全主義の人から生まれる発想やアイデア、プロダクトなどは周辺の人たちに多大な影響を与え、グループやコミュニティに貢献しているケースは少なくありません。

様々な要因によって自信を失いネガティブ思考になることで、せっかくの強みが発揮されないのはもったいないことです。

考え方や捉え方次第で状況はいくらでも変えられます。

これを読んで、もしあなたが「先延ばし癖がある」「自分は完全主義者かもしれない」などと思う部分があれば、少し考え方を変えてみましょう。

意識の変化で、これからの人生が明るくなるかもしれませんよ。


Image:Unsplash
Source:
【自己志向的完全主義と責任性が情報収集行動に及ぼす影響】
増井綾及、岩永誠(広島大学大学院総合科学研究科)

【大学生における完全主義の適応的側面と不適応的側面 ー抑うつ、不安、対処行動との関連ー】
宮原千佳

【大学生の完全主義傾向と課題解決方略の非効率性:なぜ彼らの努力は報われないのか】
石田裕昭 (東洋大学大学院社会学研究科)