あなたも今すぐメンタルケア!「マインドバス・テクニック」とは

マインドバス

「今すぐにでもストレスを解消したい!」
そう思いながらも、どう対処していいかわからず、日々のストレスをなんとなくやり過ごしていませんか?

イライラや不安などのネガティブな感情からくるストレスを放置すると、やがて心身に深刻なストレス反応を引き起こし、場合によっては「うつ病」などの精神疾患に至ってしまうこともあります。そうならないためには、ストレスを感じた時、可能なかぎり速やかにそのストレスを解消することが重要となるのです。

今回は、メンタルヘルスへの効果が科学的に実証されていて、手軽に実践できるストレスケアのテクニックを紹介します。
その名も「マインドバス・テクニック」です。

想像のバスがストレスを連れ去っていく

「マインドバス」は、「自らの欲求をガマンしなければならない」という状況からくるストレスを緩和するのに有効で、マインドフルネス系の認知行動療法においてよく用いられるテクニックです。
マインドフルネスについての詳細は、下の記事をご覧ください。

「マインドバス・テクニック」の実践はとても簡単で、特別な環境や道具は使わず、自らの想像力だけで完結するストレスケアです。
たとえばあなたがダイエット中に「甘いものが食べたい!」と思ったとき、仕事中なのに「ゲームがしたい!」と思ったとき、この方法を試してみてください。
手順は以下の通り。

① 「〇〇がしたい!」という欲求を頭の中で具体的にイメージします。(お菓子をガマンしたいときは、お菓子そのものや、お菓子を食べている自分をイメージします)

② 具体化した欲求を、想像の中でバスに乗せます。

③ 想像の中でバスをしばらく走らせた後、具体化した欲求をどこかのバス停で降ろしてしまいます。

たったこれだけで、「何かをガマンしなければならない」というストレスが緩和されるのです。
言葉で説明するとどこかバカバカしく、にわかには信じられないかもしれません。しかしイギリスのスウォンジー大学の研究によると、この方法を使ったグループほど、自制心が高まり、ストレスが軽減したことがわかりました。「マインドバス・テクニック」は科学的に効果が実証されているストレスケアの方法といえるでしょう。

バス

ダイエットや仕事の効率UPに効果的

年齢や生活環境を問わず、「何かをガマンしなければならない」という状況は人生の中で多くあります。
ダイエット中の間食や、お酒、タバコ、スマートフォンのゲームなど、身の回りにたくさんの誘惑があることで、日々の生活の中で様々な欲求が生まれ、時には深刻な依存症に至ってしまう場合もあります。

自らの欲求に心を支配されてしまうと、取るものも手につかず、仕事や日常生活の効率が下がってしまうこともあるでしょう。
「ダイエットをしたいのにお菓子のことばかり考えてしまう……」「ゲームのことが頭から離れず、仕事に集中できない……」そんな時こそ、「マインドバス」を使って自らの欲求をコントロールすることに挑戦してみてはいかがでしょう。自制心が高まることで集中力がアップし、作業の効率化や課題の達成につながるかもしれません。

また、「マインドバス」は自らの思考を抑制するテクニックであることから、トラウマなど忘れたくても忘れられないネガティブな思考を抑制することにも効果があると考えられます。人の思考には「考えないようにしようとすればするほど考えてしまう」という思考抑制の逆説的効果というメカニズムが備わっています。
ネガティブな思考や欲求を、自らの意思だけで抑え込むのは誰にとっても困難なことなのです。「マインドバス」を使って、ネガティブな思考を遠ざける手順を踏むことで、「考えたくないことを考えないようにする」ことが自然とできるようになるかもしれません。

道路

ネガティブ思考を捨ててポジティブに

自らの欲求やネガティブ思考を遠ざける「マインドバス・テクニック」。日々の生活の中で、何かをガマンしなければいけないことから生じるストレスを感じた時に、ぜひ試してみてください。

ストレスを速やかにケアするために重要なのは、自身で何かしらのストレス解消法をもっておくことです。これは「ストレス・コーピング」と言って、メンタルヘルスを正常に保つ上で有効です。

「マインドバス・テクニック」以外にも、手軽にできるストレスケア・テクニックはたくさんあります。自分に合う方法を知っておき、ストレスを感じた時に実践する習慣を持つことが、健全で快適な生活を送るカギとなるはずです。

Image:Unsp
Source:
Jenkins, K. T. and Tapper, K
Resisting chocolate temptation using a brief mindfulness strategy」(British Journal of Health Psychology, 19(3), pp. 509-522)